■在宅介護-7

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介護に役立つその3
パルスオキシメーター

パルスオキシメーター

バイタル管理の大切な指標の一つとして、SPO2(経皮的動脈血酸素飽和度)がありますが、この値によって、在宅酸素の必要性や、その濃度を常時、調整管理することができます。
SPO2、サチュレーションとも言っていますが、この値を測定する上で大事なのがパルスオキシメーターになります。
この値を常時測定し、モニタリングするには、センサー部分のプローブとその値を映し出すモニターとが別体になっているものがおすすめです。一体型は、長時間の継続的測定にはバッテリーの問題などで不向きですし、なによりタブレット端末に映し出せるところがとても便利です。

構成としては、プローブを指先にセットし、そこからのデータを、スタンドに設置したタブレット端末に映しています。オキシメーターへの電源は、専用の充電ジャックを持つタブレット端末から供給しています。
また、センサーであるプローブを、足の指などに設置する場合は、現状のケーブルでは少し短いので、オスメス端子のついたフル結線のマイクロUSBケーブルを利用して延長しています。自己責任での仕様ですが、問題なく使えています。

このオキシメーターの弱点の一つに、センサーを取り付ける末端の血流が悪くなると、測れなくなる点です。今使っているものには、灌流指標という値で、抹消の血流状態を示してくれますし、一般のプローブよりも測定感度が良いように思います。

このパルスオキシメーターは、とっても重要なアイテムだと感じています。

それにしても、このパルスオキシメーターの原理が、日本で生み出されたというところが、すごいな日本って感じです。(≧▽≦)


■在宅介護-6

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介護に役立つその2
ベットサイドの洗面化粧台

ベットサイドの洗面化粧台

ベットサイドに直交してして配置した洗面化粧台ですが、できれば車いす用の洗面化粧台が、介護においていろいろ役立つと思います。

ある程度の収納を確保するため、洗面ボール下の収納が無い分、ウォールキャビネットとサイドストッカーを設置しています。

洗面ボールが浅く底が平らなため、器具、備品類が置きやすく、合わせて上部へスライドする水栓スパウトによって、給水時や大きなものの洗浄の際、とても便利です。

洗面ボール下のニースペースは、吸入時などの作業いす置き場として活用しています。

ウォールキャビネットの底板部分に、水分補給時に用いる点滴ボトルのハンガーを設置しています。ボトルの洗浄や給水、チューブと合わせた取り扱いにおいて、洗面ボール上での作業なので、ミルトンなどの消毒水を充填させたり、仮置きなどにおいて、水がこぼれてもよいことから、非常に安心して作業ができます。

その他、水洗作業とは別に、汚れたものの一時仮置きなど、介護生活において常に役立っているものの一つだと感じています。


■在宅介護-5

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介護に役立つその1
水廻りとその配置

水廻り

介護をする上でまず必要に感じたのは水廻りですが、一つ目に、洗面化粧台などの湯水が出せる水栓と洗面槽、二つ目にトイレです。

ベットを中心にした作業動線を考えた場合、ベット横に直交した配置で、洗面化粧台があることは、非常に有用だと感じました。
以前は、車いすでの洗面に使っていた洗面化粧台ですが、今は吸痰や口腔ケア、清拭のための給水や洗浄にフル活用です。

トイレは、車いす利用のために整えたもので、家の共用トイレで十分ですが、同室にあると何かと作業効率が良く便利です。

ベット横に、洗面化粧台を直交対面させることで、口腔ケアの際、口腔内をブラシなどで洗浄し、そのまま振り返って、ブラシを水栓の流水で洗浄し、また戻って口腔洗浄を継続する。といった連続作業が衛生的に行え、ベットへのアプローチも非常に良いと感じました。
また、洗面化粧台が同室にあることで、吸痰の際の給水や、吸入器や加湿器への給水と器具洗浄など、介護をしながら、あらゆる水廻り作業がベット横で完結でき、非常に便利であり、安心です。


■在宅介護-4

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在宅介護の再開

在宅介護の再開

生活全般での介護が必要になり、胃ろうによる栄養管理や、口腔ケアなど、在宅介護を再開する上で、これまでとは違う介護のあり方について、検討する必要があります。

1日および1週間の中で、するべき介護の内容について洗い出し、それに応じた備品や、スケジュール計画を整える必要があります。
毎日すべき必要なことは、朝の起床時から始まります。

1.バイタルなどのチェックと記録:私の場合の管理内容は、外気温や室温・湿度、体温、血圧や脈拍、サチュレーション(経皮的動脈血酸素飽和度)、吸端や排泄状況などです。
2.吸引器による吸痰:痰の状況にもよりますが、必要に応じて吸引器を用い吸痰します。口や鼻から入れるカテーテルの扱いや吸引圧、サチュレーションの管理など、少しコツがいりますが、慣れれば医療従事者でなくても、家族ならできると思います。
3.排泄のケア:パッドの交換と清拭、その体位変換による吸痰と、体位設定。
4.胃ろう部分のケア:胃ろう造設部分のチェックと、必要に応じた軟膏塗布。
5.ネプライザーによる吸入:10分から15分ですが、排痰のための吸入をしています。
6.口腔ケア:口から食事を取らなくても口腔ケアはとても大切です。歯ブラシや口腔ケア用のマウススポンジや、口腔内ウエッティーなどを使い時間をかけてきれいにします。これにより、唾液分泌の増進が図れたり、口腔内が清潔なので誤嚥肺炎の予防にもなります。
7.洗顔:以前のように洗面化粧台による洗顔はできないので、顔全体をぬれタオルできれいに拭き、目の周りは、清浄綿できれいにしています。
8.朝食のケア:胃ろうからの水分や薬の投与、そしてラコールなどのカロリー投与。体位を左側臥位にして、ゆっくり行っています。
ここまでが朝の作業になり、私の場合は、2時間半から3時間かかります。

この後は、朝食と同じように、昼食と夕食のケアを行っています。
また、弊社のスタッフや訪問看護師さんの協力で、排泄管理や、体調管理を行い、夕方には再度口腔ケアを行って、就寝までの間、こまめに目をくばっています。

1週間で見た場合は、1日のケアとは別に、言語聴覚士さんや理学療法士さん、歯科衛生士さんのケアが入り、週1回の訪問入浴も設定しています。

また、月2回ですが主治医による往診も行われ、家族とは別に、ケアマネージャーを中心とした、在宅介護の協力体制が病院を中心に確立しています。

次回から、経験者としての自分目線ですが、介護する側も、される側も快適にそして、効率的にできるリフォーム形態や、グッズを紹介してみたいと思います。


■在宅介護-3

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在宅で看る

在宅で看る

末梢静脈からの栄養注入では1日の投与できるエネルギー小さかったり、高齢の場合、針や輸液によって静脈が炎症を起こしやすかったりします。中心静脈からの投与は、エネルギー量はかせげますが、感染症などのリスクがあり、維持管理が比較的簡単な「経管栄養」を選択し、施設ではなく、在宅を目指しました。
経管栄養の中でも、鼻からのチューブを常設する経鼻経管栄養では本人への負担も大きいことや、管理も煩わしいことから、今回は、胃瘻造設による栄養管理を最終的に決めました。

口から食事がとれなくなった場合、人としてどの様に対処すべきか?

前述した選択肢の中からその対応を決めるわけですが、まずは本人が「どうしたいか」が一番重要だと思います。

今回は本人の意向によって胃瘻による経管栄養を選択できましたが、家族にとっても非常に難しい選択だと思います。本人の年齢や本人との意思疎通状態、病状や体調、介護を含めた今後の過ごす場所や家族の状況など、いろいろな条件に配慮しながら決める必要があるからです。

胃瘻と聞くとなにか怖い感じを持っていましたが、実際にはそんなことはなく、胃に直接栄養を入れるための医療的処置で、内視鏡などを使って数十分で造設されました。
また、胃瘻による栄養管理と口からの栄養摂取をリハビリとして並行し、いずれ胃瘻を取り除くことも可能です。胃瘻による栄養管理は比較的容易なことから、在宅での介護も可能になります。


■在宅介護-2

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在宅で看る

在宅で看る

誤嚥による肺炎で、急性期治療の病院に入院し、肺炎は回復したものの、これをきっかけとした嚥下能力の低下から、今後の栄養管理をどうするかという問題に直面しました。

つまり、嚥下能力の低下から、口からの栄養摂取が困難、あるいは、再度の誤嚥肺炎の危険性が高い場合、生命維持のための栄養摂取をどうするかという問題です。

今の医療においては、「人工栄養法」によって、生きていくために必要な水分や栄養を摂取することができます。その中には大きく「経管栄養」と「経静脈栄養」の2つの方法があり、経管栄養には、胃瘻や腸瘻など消化器官にカテーテルを介して直接栄養を送り込む方法と、鼻からチューブを通して体内に栄養を送り込む経鼻経管栄養とがあり、経静脈栄養は、静脈の血管に栄養を投与する方法で、これには、一般的な点滴のような末梢静脈に栄養を直接注入する末梢静脈栄養と、心臓の近くにある太い静脈に栄養を直接注入する中心静脈栄養とがあります。
それぞれに、メリットとデメリットがありますが、今回、本人を含む家族がドクターの意見を聞きながら選択することになりました。


■在宅介護-1

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在宅介護のはじまり

在宅介護のはじまり

これから、親の介護を通して感じたことや、介護の実践から考えた、あるいは、思いついたアイデアや備品等について、自分なりの目線でブログってみようと思います。

平成19年に車いす生活となった親のために、自宅の一部をリフォームして専用の部屋をつくりました。これまで新村木材店に従事し、これからも事務所に出たいという思いから、事務所への動線にも配慮した設計とし、車いす生活に適したリフォームプランとして提案しました。
これを機に、実践的介護を通して得た経験を生かし、介護に特化したリフォームを得意分野の一つとして、いくつもの介護リフォームを手がけてきました。
その最初の提案が「K邸」として、弊社事務所横に併設しています。

ほぼ11年の車いす生活を経て、今年1月の誤嚥による肺炎からADL(日常生活動作)が低下し、生活全般で介護が必要な状態になりました。