■ハンズフリー電話の使い方

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高齢者の手が不自由な場合の電話について。

ハンズフリーシステム ハンズフリーシステム

日頃介護を受けている母親の手が、不自由になってくると、受話器などを持ち、耳元で維持できないことから、電話による会話が困難になってきました。

まして着信電話を受けることは、不可能です。

発信において、介助者が受話器を耳元で維持するか、介助者が携帯やスマホをスピーカーモードに切り替えて会話させるなど、いくつかの方法がありますが、着信においては、いつかかるか分からない電話を介助者と共に待つわけにもいかず、介助者がいない時に電話を受けることができませんでした。

そんな時スマホのアプリで「自動応答」なるものを見つけ、着信した場合5秒ほどで受話ボタンを押さずとも自動で着信してくれます。しかも、スマホ本体に記録されている電話帳に連携し、そこに登録されている人にのみ着信を許可できるようにも設定できます。

更にこのアプリの優れている点は、自動着信をスピーカーホンやBluetooth(ブルートゥース)などの外部スピーカーに設定できる点です。

これによって、自動で着信した際、スマホの小さなスピーカーで聞き取りにくい場合、外部のスピーカーによって鮮明に聞き取ることができ、そばで会話をしているのと同じような環境が作れます。

実際にこのアプリと、外部のスピーカーとを組み合わせて利用したところ、介助者がいなくても外部からかかる電話を受け取ることができ、多少聞こえにくい耳でも会話を楽しむことができました。

日頃車イスで不自由な環境にいる本人にとって、電話で自由に会話ができることが、些細なことでも、とても嬉しかったことのようです。 ワーイ ( ^-^)o


■前方手摺り


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住宅用介護トイレに、姿勢安定用前方手摺りを設置しました。


施工前の状況 施工前の状況
施工後 設置状況 施工後 設置状況

介護用の住宅トイレを活用する中で、使用者の高齢化に伴い、トイレ利用中の姿勢保持が、左右の手摺りだけでは不安になってまいりました。
特にウォシュレット利用中における前方への傾斜姿勢で、前へ倒れ込む危険性が出てきました。

そこで今回、便座前方に可動手摺りを設置して、立ち座りの邪魔にならないようにしながら、トイレ利用時の姿勢安定を保つと共に、使用者に精神的な安心感を与えました。
ハンドリング部分はソフトなタッチで、可動も適度なトルクがあり(バタンと倒れたりはしません。)、結構優秀な商品だと思いました。 y(^ー^)y


■キックプレートの設置

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車いす生活におけるキックプレートの設置。

キックプレートの設置 キックプレートの設置


現在までの介護生活において、車いすでの移動は毎日行なわれるものです。
そんな介護生活2年半の中で、十分気を付けていても、車いすの移動によって廊下などの壁をどうしても擦ってしまいます。一般の住宅は、施設や病院と違って狭くなりがちで、壁の出隅部分等は特に引っ掛けやすいところです。


そこで、キックプレート(壁表面補強用の巾木)を設置することにしました。
一般の巾木などを重ねて貼ることも多いようですが、見た目に好ましくないので、今回造作用の見切り材で、幅の広いものを用いました。
出隅の角部分にはコーナー用のクッション材で補強してみました。これで、車いすのフットレストがあたっても大丈夫だと思います。(^-^)v


■介護廻りの便利グッズ


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洗面化粧台に固定型手元鏡を設置しました。


固定型手元鏡

歯医者さんから歯間ブラシを使うように勧められた方が、介護者への負担を増やさないように、自分で歯間ブラシを使う事に挑戦されました。
しかし、いざ歯間ブラシを使おうとした時、現在車いす用の洗面化粧台を使っているのでが、鏡が遠く、視力も低下しているので、口の中を細かく見ることができず、化粧台鏡を使っての使用は不可能でした。
(二面鏡の片方は収納扉を兼ねながら、手前に多少引き出せるのですが、車いすでの座高が鏡より低くなるため、利用できません。)
かといって、手元鏡を持ちながら使おうにも、片手のコントロールがとりわけ悪いので、それも困難です。
そこで、写真のような設置型手元鏡を見つけたので、さっそく設置してみました。(*^_^*)
この鏡は、障害者用といった特別なものではなく、シェービングミラーとして一般に市販されているものです。
この鏡の優れている点は、多関節でストロークが長く、自由に伸縮できるため、必要な位置に、的確に鏡をセットできる点や、鏡の片面が通常の平面鏡で、もう片面が拡大鏡になっており、必要に応じて使い分けられる点、そして鏡のサイズも直径が17センチほどあり十分な大きさで、前後に可倒する点などで、非常に使いやすく、一人での歯間ブラシの使用を可能にしました。
このような状況になって、はじめてちょっとしたグッズでも非常に役に立つ事が分かり、私自身非常に勉強になったと思います。(^o^)/


■ベッド廻りのチョットしたアイテム


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ベッド廻りを少し便利にしてみました。


ベッド廻りアイテム

介護するにあたり、差し込み式のサイドレールの場合その取外し時の仮置き場所に困りました。
と言うのは、当初サイドレールを外してベッドのフットボードに立てかけていたのですが、ちょっとしたはずみで倒れ、「バタン」という大きな音にびっくりする事が度々ありました。
そこで、平型のスチール板を折り曲げフック状にし、ベッドのフットボードに引っ掛けられるようにしてみました。ちょっとした事ですが大変重宝しております。

また、ベッドの手元スイッチや居宅内呼出し用発信機(ペンダント型)をベッドのサイドレールに引っ掛けておく場合、単に引っ掛けただけでは手の自由がききにくい方(力のコントロールがうまくできない方)にとっては、滑ってしまいうまく押せないという問題がありました。かといって、完全に固定したのでは取外しが容易にできなくなってしまい、これも問題です。
そこで、サイドレールのパイプ部分にクッション性のある素材を巻付け、それにある程度の力を持ってフックを取付けることで、滑りにくくすると共に、必要に応じて容易に着脱できるようにしてみました。
簡単な事ですが、けっこういける改善でした。(*^_^*)


■福祉住環境コーディネーター2級


福祉住環境コーディネーター2級の資格を取得しました。
福祉住環境コーディネーターテキスト 福祉住環境コーディネーター2級テキスト

高齢の方々が利用するリフォームが増加し、手がける機会も多くなるなか、1級建築士としての建築的専門知識に加え、高齢者や障害者とその家族や、そこに関わる医療関係者、介護支援専門員をはじめとする福祉関係者などとの連携・調整を行い、高齢者や障害者の視線に立った住環境整備を提案する為、福祉住環境整備に関わる幅広い知識の習得を目的として、検定試験を受けました。
習得した知識を、大いに実践に生かし、介護リフォームにとどまらず、一般リフォームや、新築を含めた住宅設計全般に役立てたいと思います。m(_ _)m


■QUNETTO クネット 手摺り


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自社施工により、K邸 に波形手摺りを設置しました。
波形手摺りによる水平部分と垂直部分の繰り返しにより、一般の直線タイプの手摺に比べ、より自然により安全に階段の昇降をサポートしてくれます。これからの、新しい次世代手摺としておすすめです。(*^_^*)


クネット手摺 クネット手摺
クネット手摺 クネット手摺

クネット手摺 クネット手摺


手摺の機能特性と機能効果概要 (株)クネットジャパンホームページより 手摺の特性と効果

■高齢者のお電話便利グッズ


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電話をする時の、ちょっとした必需品です。


ヘッドセット headset

さきほどセットしてきたのですが、
高齢者や、手が不自由な方にとって、受話器を持ち続ける事が困難な場合、この一般電話用ハンズフリーヘッドセット(プラントロニクス社製)はたいへん便利です。
長電話も、これさえあれば苦になりません。(*^_^*)


介護および支援を目的とした住環境のリフォームポイント

介護を目的とした住環境における6つのポイントについて、K邸を例に整理したいと思います。
K邸は、戦後間もない頃の建物で、昔ながらの雪見障子や、ふすま戸に囲まれた畳敷きの和室で構成されていました。


リフォームのポイント

段差解消
スロープスロープや上吊り引き戸を利用したバリアフリーによる段差解消。
健常者用の上り框の横にスロープを設置し、段差を解消しました。


リフォームのポイント

メーターモジュール
廊下拡幅従来の尺貫法によるモジュールは、必ずしも介護生活に適しているとはかぎりません。
リフォームにより、可能なかぎり廊下幅をメーターモジュールとして拡幅しました。


リフォームのポイント

介助をともなう必要スペース
引違い引き戸の3連引き戸化介助をともなう場合などの必要なスペースの確保。
便所や、部屋の出入りに介助が必要なK邸の場合、3連引き戸などにより、出入り口に十分なスペースを確保しました。


リフォームのポイント

介護に必要な空間の確保
必要介護空間の確保できるだけ、介護や支援する部屋面積を確保する。
リフォーム前の床の間や広縁を部屋内に取込み、可能なかぎり介護空間を確保しました。


リフォームのポイント

床座からいす座への移行
介護ベッド生活様式との絡みの中で、身体機能の状況を鑑み、最適な様式を選択する。
畳敷きの床座からの立ち座りが困難な状況により、介護ベッドや洋式トイレなどにリフォームしました。


リフォームのポイント

断熱気密の構築
断熱気密の構築高温多湿な夏に合わせた日本家屋を、冬も考慮した家屋に改善する。
温度差の少ない最適な空調温熱環境を実現させるため、家屋全体での改善が困難だったので、部屋単体での最適空調温熱環境を構築しました。