2017年06月09日

■ゼロエネルギーで暮らそう

「ゼロエネルギーで暮らそうって、人が生活をするのに、エネルギー0[ゼロ]なんて可能?」
と思われる方がほとんどではないでしょうか。
人が生活するのですから、消費するエネルギーが『ゼロ』になることはありません。
ですから、ここで言う「ゼロエネルギー」とは、消費するエネルギーが「全くのゼロ」という意味ではありません。
消費するエネルギーを補うだけのエネルギーが自然エネルギーから生み出せれば、事実上「ゼロエネルギー住宅」と云えるでしょう。つまり、極端に言えば、太陽光発電パネルなどを大量に設置し、大量の消費エネルギーをまかなうことができれば、これもゼロエネルギー住宅になりますが、これから述べるZEH<ゼッチ>とは別物です。ここでは、「なんちゃってエネルギー ゼロの家」と称しました。
(ちなみに、BELS【ベルス】による省エネ性能の格付け制度では、この場合でも五つ星になります。・・・ )


なんちゃってZEH

消費するエネルギーを「省エネ仕様」によってできる限り削減し、それに見合うエネルギーを自然エネルギーの活用で創出した「創エネ」によって補い、「正味ゼロ=プラスマイナスしてゼロ」にしたのが、

ZEH

『ZEH<ゼッチ>【別名:ネットゼロエネルギー住宅】Net Zero Energy House』になるわけです。
したがって、前述したゼロエネ住宅とZEHとは、異なるのです。
そのZEHについて具体的に説明したいと思います。

まず、ここで云う消費エネルギーとは次の4つのエネルギーに限って対象にしています。

  ①冷暖房にかかるエネルギー
  ②給湯のエネルギー
  ③照明のエネルギー
  ④換気にかかわるエネルギー

ですから、コンセント家電や、IH機器などの調理機器は含まれません。
ただ、上記の4つのエネルギーは、家庭における全消費エネルギーの約7割を占めています。

エネルギー内訳

そこで、ZEHを達成するには、住まいの断熱・気密性能を高め、外気の影響を受けにくいエネルギーロスの少ない家を造ると共に、高効率な設備を利用して、賢く使うことで消費するエネルギーを低減「省エネ」します。そして、「省エネ」して発生する消費エネルギーを、太陽光発電システムやエネファームなどでエネルギーを創る「創エネ」で補い、最終エネルギー消費量を正味ゼロにするのです。 ZEH仕様の具体的な基準は、次のようになります。

ZEH説明


ところで、ご存じですか?
国がZEHを推し進めようとしています。

その理由として挙げられるのが、まず家庭部門におけるエネルギー消費量が年々増加しており、その増加が著しい為です。
また、東日本大震災後に電力需給がひっ迫した事態や、国際情勢の変化等によりエネルギー価格が不安定化した状況があり、住宅のエネルギー自給(自立)の必要性が明確になりました。
そういった背景もあり、国は政策で、

「2020年までに標準的な新築住宅でZEHを実現する」
「2030年までに新築住宅の平均でZEHを実現する」
この2段階に分けられた実現・普及目標を定めました。

分かりやすいようで、漠然としているため、その意味合いに戸惑う方も多いと思います。その違いを考えてみました。

まず、2020年までに目指す「標準的な新築住宅でZEHの実現」とは、経済産業省が発表したZEHロードマップによると、「ハウスメーカー、工務店等が作る新築住宅の過半数がZEH」とあります。このZEHの対象は、新築戸建住宅のみです。マンションなどの集合住宅はZEHを⽬指さなくても良いという意味ではありませんが、軒数に対する屋根⾯積が限定される為などにより、ZEHの達成が困難だからです。

次に、2030年までに目指す「新築住宅の平均でZEHの実現」とは、国内で新築される戸建住宅全体で総合して「プラスマイナスゼロを目指す」と、とらえて良いのではないでしょうか。
ZEH住宅とZEHではない住宅(ここでは非ZEH仕様住宅と呼びます)はこれからも混在して新築されていく中で、非ZEH仕様住宅は出来る限り消費エネルギーを押さえ、ZEH住宅は非ZEH仕様住宅の消費エネルギーまでカバーして「新築住宅の平均でプラスマイナスゼロを目指す」ということです。いずれにしても、これから新しく建てられる住宅は、エネルギー消費を抑えることが前提となり、ZEHが主流になっていくということは確かです。

そのため、非ZEH住宅では将来、資産価値が下がってしまう可能性も考えられます。

ZEHについてお話をしてきましたが、ZEHに取り組む必要はあるのか?
ZEHの普及が国によって声高に叫ばれ、地球の未来の為に必要であることはわかりました。しかし、それがお施主様の「ZEH住宅を建てたい」という気持ちに直結するのでしょうか・・・

金銭面だけをみても、ZEH仕様の住宅は従来の住宅よりも高断熱の採用、高性能設備の使用、太陽光システム等の導入が必要不可欠になり、必然的にイニシャルコストは非ZEH住宅よりも確実に高くなってしまいます。

だからと云って

「普通の住宅よりも高くなるのなら、うちはZEH住宅にする必要はないな・・・」

と簡単に結論づけるのは、お待ちください。
イニシャルコストが高くなったとしても、弊社がZEHをお勧めするには理由があります。
ここでは、その理由についてお話ししたいと思います。

推奨理由
推奨理由1

壁や天井などの外皮の断熱や断熱性能の高い窓を導入することで、しっかりと断熱を施します。
高断熱の外皮を使用する事により、夏は外からの熱が伝わりにくいため熱がこもりにくくなり、冬には外に熱が逃げにくくなり冷え込みを抑える快適な住まいになると共に、空調の効率を上げることにつながり、冷暖房費の削減にもなります。
ZEH化外皮の高断熱化により家全体の温度差は小さくなります。
家の中の急な温度変化により、血圧が大きく変動し、その結果失神や心筋梗塞、脳こうそくなどを起こしてしまう現象をヒートショックと言いますが、冬場に居室、廊下、浴室などに大きな温度差が生じているとヒートショックの危険性が高くなります。高断熱化を施すことは、ヒートショックを防ぐことにつながりますし、夏場には、熱のこもりを防ぐので家の中で起こる熱中症対策にもなります。
そして日本ではあまり知られていませんが、高断熱住宅に住まうことで、喘息や手足の冷え、アトピー性皮膚炎などの健康改善に繋がるということがわかってきています。
外皮の高断熱化を施すことにより、快適な室内環境を実現し、健康に暮らせるばかりでなく、ランニングコストの節約も出来るのです。

推奨理由2

外皮の高性能化による、快適な温熱環境を構築した上で、自然素材、とりわけ珊瑚や無垢の木材による調湿作用により快適な湿度環境を整えます。更に、珊瑚の抗菌作用などの相乗効果が加わり、より快適な環境住宅が生まれるのです。
(自然素材の詳細はこちらをご参照下さい。)

推奨理由3

近年の東日本大震災にて電力需給がひっ迫した事態がおきました。また国際情勢の変化等によりエネルギー価格が不安定化した状況もありました。これらのことからも、エネルギーセキュリティの観点から住宅のエネルギー自給(自立)の必要性が明確になりました。
ZEH化によって電力需給がひっ迫する際でも、戸建住宅単位での対応が可能になります。
大規模な災害が起き、ライフラインが断たれたような時、家庭でエネルギーを創り出せれば、それだけでも非常に安心です。電気自動車との連携も最近は非常時の対策として着目されてきています。

推奨理由4

ZEHを推し進めようとしている国からの補助金制度があります。平成28年度には約6300件、1件につき125万円の補助金が支払われました。
平成29年度にも補助金制度があります。前年度に比べ補助金の額は75万円と引き下げられますが、約9700件に補助金が支払われる予定になっており、昨年度よりも補助金を受けやすくなります。
ただし、ZEHビルダーに登録している住宅会社でなければ、補助金を申請することは出来ません。

推奨理由5

電気料金の内訳の下の方にこっそりと記載されている「再エネ発電賦課金」というものをご存じですか? その金額は、全体の1割ほどに当たるでしょうか。
これは、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」によって電力会社が電力の買取りに要した費用を、電気を使用しているお客さまが電気の使用量に応じて負担しているものです。
電気を使用すればするほど、その金額は大きくなります。
この賦課金の制度が始まった2012年度当初は0.22円/kWhでしたが、その金額は年々増加しており、今年度は2.64円/kWhと大幅に上がっています。
総務省の家計調査データによると、2人以上世帯のひと月あたりの平均電力使用量は430~450kWhです。つまり今年度の賦課金は各家庭ひと月あたり、およそ1,135円~1,188円です。年間にすると13,622円~14,256円にもなります。
今後も再エネ発電賦課金の負担は、増加していくでしょう。
非ZEH仕様住宅である場合、賦課金を支払うだけの立場になってしまいます。
ZEH仕様住宅は場合によっては、太陽光発電システムの導入により売電収入も望めるかもしれません。

ZEH仕様の住宅は、高断熱外皮の採用、高効率設備の使用、太陽光システム等の導入で確かにイニシャルコストは高くなってしまいます。しかし、これから電気代が上がる可能性もありますし、賦課金もしかりです。
イニシャルコストが高くなってしまう差額分を、これから住まう長い期間ランニングコストが抑えられる分で補うことは十分可能ですし、なによりも、
これから何十年も暮らしていく上で、健康に暮らせ、災害にも強く、資産価値の高い住宅になることは、間違いありませんし、大切な事です。

ZEHの家を建てたい!
お気軽にご相談下さい。

ZEHマークコピー付き

(弊社は平成29年3月17日にZEHビルダー登録いたしました。)